「翡翠といえば緑色」というイメージがありますが、産地によってその表情はまったく異なります。今回は実際に手元にある2点を並べて、ミャンマー産とグアテマラ産を比べてみました。
写真で見る、色の違い
【ミャンマー産】

淡いミントグリーン。均一な粒で、透明感のある白みがかった色。
光を内側から反射するような上品なテリが特徴です。
最初は白い紙の上で撮影していたのですが白飛びしてしまい、その後黒っぽいシートの上で撮影すると色合いがうまく表現できました。
【グアテマラ産】

深いティールグリーン。力強い濃緑で、表面に細かなテクスチャが見えます。
野性的で存在感のある色合いです。
こちらも私が撮影しましたが、白い紙の上でもはっきりと色合いが表現できました。
今回は比較しやすいよう、同じ撮影用のシートを使っています。
産地の基本情報
| ミャンマー産 | グアテマラ産 | |
|---|---|---|
| 主産地 | カチン州フパカン渓谷 | モタグア断層帯 |
| 歴史 | 13世紀頃から採掘。中国・香港市場の中心的存在 | 古代マヤ文明が聖なる石として使用。近代的採掘は20世紀以降 |
| 鉱物種 | ひすい輝石(ジャダイト) | ひすい輝石(ジャダイト) |
| 市場での位置づけ | 世界シェア約90%。高品質品は数千万円以上も | マヤ文化の文脈で注目。価格帯が比較的手頃なものも多い |
見た目・質感の違い
ミャンマー産の特徴
白〜淡いグリーンが多く、透明感(「水感」)が高い。
粒がそろっていて、光沢が上品です。
グアテマラ産の特徴
濃い緑〜青緑系が多く、不透明でマットな質感のものも。
色の深みとムラが個性になります。
手に持つと…
どちらもひすい輝石なので、冷たいひんやり感は共通。
ずっしりとした重さも同様です。
合わせるスタイル
ミャンマー産は和装・エレガント系に。
グアテマラ産はカジュアル・ボヘミアン系にも映えます。
グアテマラ産の衝撃!
実はわたくしフジムラ、翡翠はほとんどがミャンマー産だと思ってました。
もちろん日本やアメリカ、ロシアなんかでも採掘されることは知っていたんですが…市場で見かけるのはミャンマー産ばかりだったんですよね。
グアテマラ産翡翠はその独特の色合いと品質の高さから世界中で注目されるようになり、近年では産出量が少ないこともあって価格も上昇傾向にあるほどなんです。
また「グアテマラブルー」と呼ばれる濃いブルーグリーンは、高品質で有名なミャンマーのトップレベルの翡翠と互角の結晶の緻密さを誇るとも言われています。
そういった人気の急上昇したこともあり、買付時にもよく見かけるようになりました。
確かにミャンマー産とはまた違った魅力を感じさせる翡翠です。
まとめ
同じ「翡翠(ジェダイト)」でも、ミャンマー産は透き通るような繊細さ、グアテマラ産はどっしりとした野趣が魅力です。優劣ではなく「好みの世界観」で選ぶのが翡翠の楽しみ方ではないでしょうか。
どちらも本物のジェダイト——それぞれの産地の大地が育てた、まったく違う表情を持つ石です。

天然石に魅せられて仕入れのために世界各国を飛び回る、Storiaの店長です。大阪市福島区で育った二児の父。学生のころからミネラルショーにも参加するほど石が好きで、中国やロシア、ブラジルに原石を探しに行ったり、アメリカでクリスタルヒーリングのセッションを受けたことも。特技は何でも食べられる(ようになった)こと。


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