伝統的な12月の誕生石は、ターコイズやブルージルコンなど、どれも美しい青色をしています。しかし、これらの宝石は高級ジュエリーでは手に入りにくいため、12月生まれの人たちはやや手に入れづらくなっています。
タンザナイトを12月の誕生石に
北米の宝石業界を代表する非営利団体である米国宝石貿易協会(AGTA)は、他の業界団体と協力して、この12月の選択肢の少なさを何とかしようと考えました。
2002年、AGTAはタンザナイトを12月の誕生石に加えたのです。
12月生まれの方のための美しい宝石に、新たな選択肢が増えました。
タンザナイトは1969年に発見されたばかりなので、1912年に作成された公式の誕生石リストに掲載されるチャンスはなかったのです。
しかし、現在ではサファイアに次いで人気の高い青い宝石となりました。
タンザナイトは、他の宝石にはないベルベットのような深みのある色で、豊かなパープルとブルーが融合した魅惑的な色をしています。
タンザニアの雄大なキリマンジャロ山の麓で採掘されるタンザナイトは、キリマンジャロ国際空港から南に10マイル、モシとアルーシャの間にあるメレラニの丘陵地帯の5平方マイルのエリアでのみ産出されます。
そういった意味ではかなり珍しい宝石でもあります。
タンザナイトは採掘後、ほぼすべての石を加熱し、茶色から目を見張るようなバイオレットブルーへと永久に変化させます。
タンザナイトの人気が高まっていた中、伝統的な誕生石のリストにタンザナイトが加わることで、その地位は盤石のものとなりました。
ただ、今ではタンザナイトの価格が上昇し、ターコイズやブルージルコン同様高級品となっているのが少し気になるところではあります。
天然石に魅せられて仕入れのために世界各国を飛び回る、Storiaの店長です。大阪市福島区で育った二児の父。学生のころからミネラルショーにも参加するほど石が好きで、中国やロシア、ブラジルに原石を探しに行ったり、アメリカでクリスタルヒーリングのセッションを受けたことも。特技は何でも食べられる(ようになった)こと。
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