ヒマラヤ水晶にも見られる高地産水晶の特徴「マルコモザイク・フォーメーション」

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ツルタです!6つの国にまたがるヒマラヤ山脈には、世界で最も高い山14座のうち10座が存在します。そんな高地だからこその特徴もあるんです。

高峰が集まっているヒマラヤ山脈

ヒマラヤ山脈

実はパキスタンだけでも、7000m級の山が108座あります。

インドプレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでできたこの山脈は、今もなお変化し続けていて、K2山(8611メートル)のように、新たな高みに到達して成長しているんです。

ヒマラヤ山脈の美しさは折り紙付きですが、その一方で冒険家にも人気があり、非常に危険な場所であることに変わりはありません。

ヒマラヤという言葉の訳は、まさに「雪の住処」を意味します。

気候は、乾燥した砂漠から亜熱帯の湿潤な気候まで、場所や時期によってさまざまです。

ヒマラヤでは、夏と秋の間に第5の季節、モンスーンの季節があると考えられています。

この時期の降雨量は28インチ以上にもなります。

この時期、ヒマラヤ山脈の標高の高い場所には、先住民の牧夫たちが牧草地まで羊の群れを連れて行くことができるんです。

この人達は地球上のほとんどの人が一生経験することのない高さまで移動します。

ここは「永久凍土が天空と出会う場所」と言われ、極限生物が生息し、絶滅危惧種が徘徊し、最も美しい水晶が発掘される場所でもあるんです。

厳しい採掘環境

ヒマラヤ 移動

ヒマラヤ山脈には15,000もの氷河が存在します。

標高の高い氷河地帯から産出される水晶は、世界で最も高い積雪線である5,500mまで雪が後退する3ヵ月弱の期間にしか採掘できないんです。

このわずかな期間に、地殻変動でできた高山型の亀裂の中に封じ込められた水晶を手に入れることができるのです。

このような高地では、派手な採掘装置も電気もありません。

母岩となる岩石が見つかると、手工具を持った4、5人の男たちが、中に入っていける大きさの空洞を開けるという骨の折れる作業を始めるのです。

亀裂は小さく、それを見つけるには熟練した目が必要です。

「亀裂の中には、地球上に存在しない結晶が待っている」そう信じて進みます。

マルコモザイク

高地産水晶の特徴として、マルコモザイクというものがあります。

これは小さなカテドラル構造と、水晶の表面を覆う非常に小さな光沢のある筋のように見える「縫合」と呼ばれるものから構成されています。

自己治癒、熱水による透明度、成長干渉による特殊な形状など、アルパイン特有の成長の主な特徴は他にもあります。

しかし、標高6,000m以上の高地から産出される水晶は、これよりもさらに限られたものです。

なにしろ、鉱山労働者が1年のうち8週間ほどしか入手できない貴重なもの。

氷河期の氷や泥をバケツで溶かし、山の恵みを露出させたもので、その美しさと透明感は言葉では言い表せません。

短い採掘期間が終わると、その年に採れたものはバスケットに入れられ、ヤクに積まれて山を降ります。

車もない、発破もない、電動工具もない、ただひたむきで経験豊かな人たちだけが、この水晶を掘り出すことが可能なんです。

ヒマラヤの先住民の献身と経験だけが、山からの贈り物を手にすることを可能にしているのです。

     

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