ツルタです!煌めくジュエリー業界にも、1900年代に入ってついにあの素材が投入されました。そう、プラチナです!
アールヌーボー(1880〜1910年)
アールヌーボーは、工業化時代への反抗を純粋な芸術表現で表したもので、昆虫や鳥、花のモチーフなどの自然を描きながら、貴金属や非貴金属、珍しい色の宝石を組み合わせて反抗的に使用されました。
また、官能的で幽玄な女性像も、繰り返し登場するテーマでした。
緻密な細工を施した作品には、大胆な色使いや大胆な素材、プリック・ア・ジュールなどのさまざまな種類のエナメル加工が施され、画期的なデザインに仕上がっていったのです。
フランスで始まったアール・ヌーヴォーは、他の時代と重なり合いながら、全ヨーロッパとアメリカに影響を及ぼしました。
ルネ・ラリケ、ファリーズ、メゾン・ヴェヴェル、ジョルジュ・フーケ、ティファニーなど、この時代のジュエリーのパイオニアたちが活躍しています。
エドワーディアンとベル・エポック(1901~1915年)
アンティーク・ジュエリーの歴史の中で最も短いこの時代は、エドワード7世の上品さが反映された時代です。
フランスのロココ様式が復活し、ジョージア王朝時代のジュエリーに見られるようなモチーフが、今度は繊細で軽く、風通しの良いものになりました。
プラチナが導入され、ダイヤモンドの新しいセッティングに影響を与えただけでなく、ヨーロッパとアメリカのジュエリー産業に革命をもたらしました。
花や葉をモチーフにした「ガーランド」スタイルや、ピアスやエングレーブを施した「ミルグレイン」は、この時代のジュエリーに透かし彫りのレースのような趣を与えています。
ピアスやブローチ、ネックレスには、古くからの鉱山で採掘されたダイヤモンドや天然パールが使われ、白の単色使いが特徴的でした。
関連記事
ジュエリーの歴史 人類誕生から中世を経てルネサンス期まで
ジョージアン期からヴィクトリア朝まで
アールヌーボーからエドワーディアンとベル・エポックまで
アールデコから現代へ
天然石好きが高じてstoriaという石屋さんにお勤めすることになった関西人。主に仕入れとデザインを担当していますが、最近は写真撮影も勉強中。これまでに買付にいった国はブラジル、中国、タイなど。特技はどこでも眠れること。
コメント