ツルタです!今回は身近な存在であるジュエリーが歴史の中でどのように扱われてきたのか、についてお話します。
ジュエリーの歴史
保護、装飾、ステータスとしてのジュエリーの歴史は、人類の誕生までさかのぼります。
初期の文明では、ジュエリーは貴金属や宝石ではなく、自然界に存在する貝殻などの有機物で作られていました。
時代が進むにつれ、素材はより洗練され、お守りやお守りの役割を果たす金や宝石を取り入れ、地位や王族を表現するようになりましたが、やがて個性や楽しみ、美しさのために身につけるものとなっていきます。
中世(8世紀から15世紀)
中世は紀元8世紀から15世紀まで続きました。
この時代、ジュエリーは様々な意味とスタイルを持ち、時代や社会、宗教観を定義するのに役立ったのです。
ビザンチン時代からゴシック時代にかけて、ヨーロッパのジュエリーは貴族や王侯貴族など身分を示すものでした。
14世紀のゴシック時代には、社会的地位によって身につけることのできるジュエリーの種類が規定されていたほどです。
この時代のジュエリーは装飾的で、建築や刺繍から着想を得ているものが多くなっています。
当時最も人気のあったブローチは、表面に描かれたモチーフの意味が裏面に刻まれています。
中世後期には、宝石やテーブルカットダイヤモンド、聖遺物具、聖職具などが登場し、フィリグリーなどの繊細な金細工は、この時代に金属細工の技術の高度化したことが見て取れます。
ルネサンス期 (1300-1600)
ルネサンス期は、古典的な神話上の人物の再生と再生の時代でした。
華麗で色彩豊かな、複雑なエナメル細工のジュエリーは、新たな装飾性を獲得し、作品は精巧に作られ、立体的になっていきます。
エナメル細工は作品の裏表両面を覆い、細部まで丁寧に仕上げられた裏側がジュエリーの豪華さをさらに際立たせています。
絵画的なモチーフでは宗教が強調され、宝石は神秘的な性質と鮮やかな色彩を持つものが選ばれました。
後半の時代になると、新しいカット技術によって宝石の形が変わり、貿易ルートが開かれたことで、宝石や真珠が金や銀もより多様化しました。
また、信仰を表す宝石や、象徴的なものを生き生きと表現することも、当時の宝石に影響を与えました。
アラベスクのモチーフがチェーンから指輪に至るまで、あらゆるものに使われるようになったのもこの時代の特徴です。
15世紀末、イタリアの中産階級に富が浸透し、当時のファッションはヨーロッパ全土に広がり、イギリスにも大きな影響を与えました。
イギリス・ルネサンスと呼ばれる時代のジュエリーは、イタリア・ルネサンスよりやや遅れて登場します。
エリザベス1世(1558-1603)の治世は、イギリス史における黄金時代と呼ばれていて、女王は宝飾品に多大な情熱を注いでいたのです。
バロックパールや鮮やかな宝石を好み、宮廷や上流階級の流行を作り出しました。
また、当時は肖像画のミニチュアが流行した時代でもあります。
これらのペンダントは、複雑な彫刻が施されたカメオの肖像画や精巧に描かれた細密画に加工されたものでした。
この時代には、立体的なペンダント、複雑なデザインの超ロングチェーン、バロック様式のパールジュエリーが流行しました。
ペンダントには、動物、船、キューピッドなど、さまざまな象徴的モチーフが用いられ、エナメル加工が施され、細部まで精巧に作られています。
チェーンは、模様のあるリンクの両面に葉のモチーフやエナメルが施されました。
襟を高くして着用し、素肌を見せることが少なかったため、ジュエリーは分厚い布地から際立つようにデザインされ、襟の上や髪につけたり、ドレスに縫い付けたりして着用しました。
かなり派手なものが残っているのはそういった理由からです。
また、高い四角錐の石の指輪も人気があり、すべての指にはめる人もいたほどです。
真珠ペンダントや複数のリングなど、ジュエリーの豊富さは当時の肖像画からうかがい知ることができます。
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天然石好きが高じてstoriaという石屋さんにお勤めすることになった関西人。主に仕入れとデザインを担当していますが、最近は写真撮影も勉強中。これまでに買付にいった国はブラジル、中国、タイなど。特技はどこでも眠れること。
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