ツルタです!いよいよカルティエやブルガリ、そしてティファニーといった名だたるジュエリーブランドが活躍し始めます!
アール・デコ(1920-1939)
1925年、パリで開催された装飾美術展の後、アール・デコの時代は最高潮に達します。
この年は、アメリカで女性が参政権を獲得した時期と重なります。
工業的で直線的、そして洗練されたアールデコはこの新世界を表現しているのです。
ホワイトダイヤモンドとプラチナの流線形のフォルムを作り、スピード感を表現。
超高層ビルからインスピレーションを得たと言われています。
さらにアジア、アフリカ、エジプトなど世界各地の文化の影響を受け、様式化された花のモチーフや彫刻が施されたカボションが幾何学的なラインを和らげています。
鮮やかなルビーやサファイア、オニキス、ヒスイ、ラピスラズリ、フロストクォーツがダイヤモンドと対比され、様々なデザインが生み出されましたが、これらは今もなお、現代のデザイナーにインスピレーションを与え続けています。
カルティエ、ルネ・ボワヴァン、レイモン・タムリエ、ティファニーなど名だたる有力なジュエラーが名を連ねていました。
レトロ(1939-1950)
第二次世界大戦の影響でプラチナや宝石が不足したため、レトロな時代が到来しました。
ジュエラーは低カラットのゴールドや半貴石、合成石に目を向け、ローズゴールドやイエローゴールドは布のようになめらかな質感を持つようになりました。
戦後は、アール・デコのクリーンなラインをより流動的にしたものが復活し、ブローチが大流行します。
アクアマリン、シトリン、アメジストなどの宝石は、大粒の石のアンティークリングとして流行しました。
1950年代から1970年代にかけての20世紀半ばには、アメリカ全土で「カクテル・パーティー」が流行し、ジュエリーはより豪華なものになりました。
カルティエのレオパードやパンテール、ヴァン クリーフ&アーペルの翼のある生き物、ブルガリのセルペンティなど、立体的で奇抜な動物や鮮やかな半貴石を使ったジュエリーも人気を博しました。
これらのメゾンは、ブシュロンと同様、新しい革新的なアイデアで以前のビジョンを変え続け、ポール・フラート、フルコ・ディ・ヴェルデュラ、デヴィッド・ウェブ、ジャン・シュランバーゼー、エルサ・ペレッティなどの新進デザイナーは、新しい世代にヴィンテージジュエリーを再定義したんです。
個人に向けた「最適化」の時代へ
過去40年間、ジュエリーは技術、形、機能において大きな変化を遂げてきました。
多くのムーブメントや新機軸が生まれましたが、その中でも根強く残っているのは、パーソナライゼーション。
つまり、個々人向けに最適化することです。
今では、金属を混ぜたり、時代を超えたさまざまなスタイルのジュエリーを一緒に身につけたり、7つのネックレスを重ねたり。
保護や精神性のアピール、象徴的な意味のために、古代の作品を身につけることが、よりファッショナブルに感じられるようになっています。
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天然石好きが高じてstoriaという石屋さんにお勤めすることになった関西人。主に仕入れとデザインを担当していますが、最近は写真撮影も勉強中。これまでに買付にいった国はブラジル、中国、タイなど。特技はどこでも眠れること。
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