ジルコンの意味と効果、お手入れ方法や産地、歴史と言い伝えについて

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ジルコンはファイアと呼ばれる虹色の煌めきを持つ宝石です。無色のものから鮮やかなブルカラーやオレンジ、グリーンなど多彩なカラーバリエーションを持っています。

ジルコンの意味と効果

ジルコン

ジルコンは持ち主の精神的な成長をサポートしてくれる、とされるパワーストーンです。

石言葉は平和・生命力 · 行動力・名誉 · 成功。

中世ではジルコンが睡眠を助け、繁栄をもたらし、持ち主に名誉と知恵を与えると言われていました。

44億年以上も前から存在する宝石

現在、天然のジルコンは地球上で最も古い素材であることがわかっています。

オーストラリア西部で発見された小さなジルコンの破片は、地球上で最も古い物体として知られており、44億400万年前のものです。

地球が誕生したのはそれより1億5千万年も前のこと。

さらに古い例は、チリで発見された大きな隕石の中にあります。

ジルコンは、少なくとも46億年前に、惑星になるための塵や岩石が渦巻く円盤の中で形成されたことが分かっています。

ダイヤモンドはジルコンよりも硬いが、それに比べて33億年と非常に「若い」宝石なんですよ。

ジルコンの中に含まれる2種類のウランと鉛の相対的な存在量を測定することで、地質学者はジルコンの古さを知ることができます。

ジルコンは耐久性にも優れていて、他の岩石や鉱物が、大陸移動や山の形成、激しい小惑星の衝突などで、ものすごい熱と圧力を受けて溶けたり再形成されたりしても、ジルコンは無傷でいられるのです。

ジルコンのお手入れ方法

ジルコンは宝石の中でもかなり硬いのですが、ファセットが擦れて欠けてしまうことがあるので、保管には注意が必要です。

お手入れは、中性洗剤とやわらかいブラシを使って、やさしくこすってあげてください。

カラーバリエーション

ジルコンのファイヤー、照り、そして美しさは、どんな宝石にも負けていません。

鮮やかなグリーン、スカイブルー、心地よいアースカラーが比較的手ごろな価格で手に入ることから、最近特に人気が高まっています。

無色のジルコンは、その輝きとファイヤーと呼ばれる色とりどりの光の点滅があることで有名です。

ジルコンにはさまざまな色があります。

黄色、緑、赤、赤褐色、青など、さまざまな色があり、宝石好きな方に人気があります。

ジルコンの品質と分類

ジルコンの結晶は、さまざまな種類の岩石の中で成長し、さまざまな光学的・物理的特性を持っています。

ジルコンの中には、こういった特性が他のものよりもはるかに低い値を示すものがあり、特に緑色のものが多くなっています。

これは、ジルコンの中に不純物として含まれている放射性元素が、地質学的に長い時間をかけて結晶構造を破壊したためであると考えられています。

ジルコンを高、中、低の3種類に分類する方法もあります。

ジルコンの分類は、放射線によって結晶構造に与えられたダメージの大きさに直接関係する特性によって決まります。

高品質なジルコンは、結晶構造が完全で、放射性元素による損傷がほとんどありません。

その結果、この鉱物に付随する通常の物理的、光学的特性を持っています。

中程度のジルコンでは、放射性元素による構造の損傷が見られます。

これらのジルコンの物理的、光学的特性は高タイプと低タイプの中間といえるでしょう。

放射性元素による広範な結晶構造の損傷を受けたジルコンは、光学的・物理的特性が大幅に低下します。

極端な場合には、秩序立った結晶構造を持たない、実質的に結晶構造を持たない物質となってしまいます。

宝飾品に使われるジルコンは、事実上すべてこの高品質タイプのもの。

興味深いことに、放射線による結晶構造の破壊は、ジルコンを高温で加熱することで、ある程度元に戻すことが可能です。

ジルコンの歴史と言い伝え

ジルコンという名前は聞いたことがあっても、見たことがないという人は多いかもしれません。

これは、1900年代初頭に無色のジルコンがダイヤモンドの模造品として広く使用されていたことが主な理由です。

ジルコンの特性はダイヤモンドに似ているため、何世紀にもわたって2つの宝石が混同されてきた歴史があります。

そのためダイヤモンドの代替品と考えられていました。

そのせいでジルコンの名前は、今でも多くの人にとって「模造品」を意味します。

ジルコン自体は美しい色の石であり、独自の伝承と魅力を持っているのに残念なことです。

この石の名前は、アラビア語で「朱」を意味するzarkunに由来するといわれています。

また、ペルシャ語で「金色」を意味するzargunに由来するという説もあります。

ジルコンの色の範囲を考えると、どちらもありえそうな説です。

ブルーのジルコンが特に好まれたのはヴィクトリア時代で、1880年代の英国のエステートジュエリーには上質な宝石がよく登場していました。

ティファニーの有名な宝石バイヤーである宝石学者のジョージ・クンツは、ジルコンの支持者として知られていました。

彼は、この宝石の燃えるような性質を表現するために、「スターライト」という名前を提案したことがあるのですが、この名前が広まることはありませんでした。

キュービックジルコニアとジルコン

今日では、実験室で作られたダイヤモンドの模造品であるキュービックジルコニアがあまりにも一般的であるため、天然のジルコンは見落とされがちです。

ジルコンという美しい天然の宝石があることを知らない人も多いのではないでしょうか。

キュービックジルコニアは、1937年に発見された、ジルコニウム、酸素、イットリウムの人工化合物です。

ジルコンのようなケイ素を持たず、もちろん非常に歴史が浅いものです。

ジルコンの産地

ジルコンは、カンボジア、スリランカ、ベトナム、タイなどで採掘されます。

無色、緑色、青色、黄色、茶色、オレンジ色、暗赤色、そしてその間のすべての色を持つため、異なる産地の色や宝石を集めている愛好家に人気があります。

     

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