コンクパールの養殖は難しい?歴史、色と形、サイズについて

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ツルタです!とっても希少なコンクパールですが、希少なら養殖できないかな?と考えるのが人の常…でもそんなに簡単なものじゃないんです

コンクパールの養殖

コンクパール

コンクパールの母貝は核を注入する従来の技術に敏感なため、成功した記録はほとんどありません。

1930年代には、ラ・プレイス・ボストウィックという生物学研究者がコンクパールの養殖を行ったとされ、当時いくつかの記事で詳しく紹介されました。

しかし、それ以降この件に関する報道はなく、決定的な証拠も得られていません。

最近では、2009年にフロリダ・アトランティック大学のハーバーブランチ海洋研究所が約200個のコンク真珠の養殖に成功しました。

この成果を受け、2012年には、FAUの科学者が大量のコンクパールを養殖する計画を立てていると報じられました。

ハーバーブランチ海洋研究所のメーガン・デイビス博士がこのプロジェクトに取り組んでいるところが、市場に出せる可能性のある決定的な結果を出すには至ってはいません。

歴史の中のコンクパール

古代にコンクパールが装飾品として使われていたという考古学的な証拠はありませんが、インカやその他の初期の文明では、コンクパールは「神の口づけ」という象徴的なものであったと考えられています。

つまり、コンクパールは他の天然真珠と同様にかなり早い時期からジュエリーに使われていたと考えられているんです。

コンクパールの色と形

コンクパールは、白、ベージュ、黄色、茶色、金色、ピンクのさまざまな色で発見されています。

19世紀には”ピンクパール “と呼ばれていたこともありますが、中でもブラウンは最も一般的に観察される色です。

しかし、それは漁師によって廃棄されることが多いため、あまりジュエリー市場に出回ることはありません。

チョコレート色のコンクパールは最も希少で、次いで白、黄褐色のコンクパールはゴールドパールと呼ばれることもあります。

ただ、コンクパールの中で最も価値があるのはピンクです。

色の範囲は非常に薄いピンクからサーモンピンク、さらには赤に近い強烈なピンク。

最も人気があるのは炎のように見えるキャッツアイ効果を持つ、ブリリアントピンクのコンクパールです。

コンクパールの色は、母貝の生活の中変わることがあり、貝殻の色、または母貝が食べているものによって決定されると言われています。

厳密なルールはありませんが、コンクパールの色は貝が成長するうえで、一番新しい時期の貝殻の色を反映していると言うのが無難なところでしょう。

宝石質のコンクパールは大体が楕円形なのでジュエリー素材に適していますが、バロックから丸いものまで様々な種類で発見されます。

まれに完全な球形のものもありますが、左右が対称的な楕円形が最も望ましいとされています。

コンクパールのサイズ

2〜3mmを超えるコンクパールを見つけるのは珍しく、10カラット以上のものはまず見かけません。

1905年、ボルチモアにあるウォルターズ美術館の創設者、ヘンリー・ウォルターズは、姪のローラ・デラノのためにティファニーからソトワールネックレスを購入しました。

その中心には、3.64g、宝石に換算すると23.50カラットの大きなピンクコンクパールがあり、当時としては世界最大のもののひとつだったんです。

このネックレスは、エドワード王朝時代の典型的なデザインで、蝶番のついたカゴが開き、中の真珠をじっくりと見ることができる形になっています。

このネックレスは1977年にウォルターズに寄贈され、それ以来、ウォルターズ美術館に収蔵されています。

2015年、スイスのジュエラー、ボゴシアンは、23.97カラットの珍しいドロップ型パールを含む、32個のカラーマッチしたピンクコンクパールをセットしたネックレスを制作しました。

世界最大のコンクパール

史上最大のコンクパールとして知られるものは、なんと45カラットもあります。

1990年頃、リズ・テイラーが『グッド・ハウスキーピング』誌の表紙を飾ったのをきっかけに、ニューヨークのジュエラー、ハリー・ウィンストンが1980年代にネックレスにセットしたのが始まりです。

その後、何度かオークションで買い手がつきましたが現在は所在不明なのです。

今回、私はコンクパール研究の第一人者であるスー・ヘンドリクソン氏に話を聞いた。その中には、ジュネーブの宝石商ジョルジュ・ルイズがデザインしたブローチにセットされた淡いピンク色のバロックコンク・パールも含まれているそうだ。

ロンドンのボンドストリートにある高級宝飾店David Morrisの社長Jeremy Morrisは、現在購入可能な最大級のコンクパール(44.55カラット)を所有しています。「完璧なバロックピンクコンクパールで、ピンクマイクロダイヤモンドを手作業でセッティングしています」と彼は誇らしげに語ります。

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コメント

  1. 匿名 より:

    国内のジュエリーショップでは全然見かけない気がします。
    ヨーロッパで人気なんでしょうか。

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      そうですね、日本でも販売はされているんですが…
      なにぶん貴重なので。
      楽天のようなネットモールではたくさん出品されていますよ。
      ただ、15~80万とかなりお高いです!

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