アパタイトはあまり知られていない宝石で、実際にはジュエリー以外の分野でも使用されています。比較的柔らかい石で、衝撃にもろい特徴があります。
アパタイトの特徴
アパタイトはモース硬度が5の鉱物で、緑色のものが一般的ですが、黄色、ピンク、ブラウン、バイオレット、ブルーなどがあります。
アパタイトの結晶は通常、六角形に成長します。
名前の由来は、ギリシャ語で「欺く」という意味に由来しており、ペリドット、トルマリン、エメラルドなどの高価な宝石とよく間違えられたことに由来しています。
アパタイトは火成岩、堆積岩、変成岩に含まれるが、宝石に適した大きな結晶が育つのは後者だけです。
アパタイトの産地
アパタイトは世界各地で発見されています。
カナダ東部、ドイツ、インド、マダガスカル、ブラジル、ビルマ、メキシコ、チェコスロバキア、モザンビーク、ノルウェー、南アフリカ、スペイン、スリランカ、アメリカなど。
ジュエリー素材としてのアパタイト
アパタイトはとても柔らかいので、多くの人はアパタイトをジュエリーに入れることを敬遠します。
しかし、セッティングを慎重に行えば、美しい作品に仕上げることができます。
アパタイトを購入する際は、色が濃いほど価値が高いことを覚えておきましょう。
こちらはブルーアパタイトの原石。
グリーンアパタイトは、神経系を鎮め、内面のバランスを保つのに役立つとされ、ブルーアパタイトは、精神的な気づきを高め、洞察力やインスピレーションを得るために心を開くと言われており、欧米で特に人気を博しています。
アパタイトをお手入れする際のコツはいくつかあります。比較的柔らかい石なので、取り扱いには注意が必要です。
アパタイトのお手入れのコツ
1.水洗い
基本的には、流水で優しく洗い流すことができます。汚れが気になる場合は、柔らかい布やブラシ(歯ブラシなど)で軽くこするように洗いましょう。
洗剤を使う場合は、中性洗剤を薄めて短時間で洗い、その後は洗剤が残らないようによくすすいでください。
2.乾燥
洗浄後は、柔らかい清潔な布で水分をしっかりと拭き取ってください。自然乾燥させる場合は、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。直射日光は避けてください。
3.保管方法
他の硬い宝石と一緒にしない:アパタイトはモース硬度が5と比較的柔らかいため、ダイヤモンドやサファイアなどの硬い石と一緒に保管すると傷つく可能性があります。個別の袋に入れたり、仕切りのあるジュエリーボックスに収納したりすることをおすすめします。
直射日光や高温を避ける:色褪せや劣化の原因になることがあるため、直射日光が当たる場所や高温多湿な場所での保管は避けましょう。
急激な温度変化に注意:急激な温度変化も石にダメージを与える可能性があるため、注意してください。
4.注意点
超音波洗浄やスチーム洗浄は避ける:これらの方法は、アパタイトにダメージを与えたり、含まれるインクルージョン(内包物)に影響を与えたりする可能性があるため、絶対に使用しないでください。
酸性・アルカリ性の液体に触れさせない:汗や化粧品、香水、洗剤などが直接付着すると、石の表面を傷めたり、光沢を失わせたりする可能性があります。身につける際は、化粧や香水などを終えてから最後に着用し、外す際は最初にするように心がけましょう。
これらの点に注意して適切にお手入れすれば、アパタイトの美しい輝きを長く保つことができますよ。

天然石に魅せられて仕入れのために世界各国を飛び回る、Storiaの店長です。大阪市福島区で育った二児の父。学生のころからミネラルショーにも参加するほど石が好きで、中国やロシア、ブラジルに原石を探しに行ったり、アメリカでクリスタルヒーリングのセッションを受けたことも。特技は何でも食べられる(ようになった)こと。
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