天然石が好きな方なら、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
「この原石、ビーズにできたら素敵なのに…!」
ですが、実際に“原石からビーズに加工してくれる業者”を探すのは、日本国内では少しハードルが高めです。今回は、その理由と、実際に依頼できる可能性のある工房・方法をご紹介します。
なぜ、ややハードル高めなのか?

まず、日本国内で原石からビーズを作る加工業者が少ない最大の理由は、「ビーズ加工の工程がとても専門的」であること。
ビーズを丸く削るためには専用の球体研磨機が必要で、一般的な研磨工房や宝石研磨職人が持つ設備とは異なります。
まずはサイコロ状にカットして、その後丸く加工していき、研磨して穴を通して…と意外と大変。
さらに、天然石の種類によって硬度が違い、割れやすい石(例:フローライトやセレナイトなど)は非常に加工が難しいため、引き受けてくれるところが限られています。
それでも依頼できるところはある!
少数ではありますが、日本国内でも「原石持ち込みでビーズ加工を相談できる工房」が存在します。
例えば以下のようなタイプの業者さんです。
- 山梨県甲府市周辺の宝石加工工房
→ 山梨は日本の宝石研磨の本場。ビーズ専門ではないですが、石のカットや研磨を受けてくれる工房があります。相談次第でビーズ形状も対応可能な場合も。弊社が研磨をお願いしているのも山梨県の工房です。 - 天然石専門のハンドメイド素材業者
→ 一部の専門店(例:「ミネラルマルシェ出展業者など)では、提携工場を通じて小ロット加工を請け負ってくれることがあります。 - 海外工場と連携している国内業者
→ 日本国内で受付・検品を行い、実際の加工は中国やインド、ブラジルなどの専門工場で行うケース。高品質で比較的安価ですが、納期は長め。小ロットでは受け付けてもらえないことも。
依頼時のポイント
- 石の状態を確認してもらう
内部にクラック(割れ)が多い原石は、ビーズにする際に割れるリスクがあります。
まずは写真や現物を見せて「加工可能か」を判断してもらいましょう。 - サイズと個数を明確に伝える
「8mm玉を30個」など、具体的に伝えるとスムーズです。曖昧な依頼だと断られることも。 - 見積もりと納期を事前に確認
日本国内での加工は、1個あたり数百円〜千円単位になることもあります。
海外委託に比べると高価ですが、「品質重視」「思い出の石をビーズにしたい」なら価値ありです。
まとめ
日本国内での原石からのビーズ加工は「可能ではあるけれど、ややレア」。
個人でも依頼できる工房は存在しますが、条件やコストの面で相談が必要です。
もし「自分で採った石」や「思い出の天然石」をビーズにしたいなら、まずは山梨や長野などの研磨職人に相談してみるのがおすすめです。

天然石に魅せられて仕入れのために世界各国を飛び回る、Storiaの店長です。大阪市福島区で育った二児の父。学生のころからミネラルショーにも参加するほど石が好きで、中国やロシア、ブラジルに原石を探しに行ったり、アメリカでクリスタルヒーリングのセッションを受けたことも。特技は何でも食べられる(ようになった)こと。

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