色彩豊かなベリルの世界 カラーバリエーション、硬度や適したカットについて

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ツルタです!宝石ほど色彩を永続的に、美しくいられるものはないかもしれません。魅惑的なベリルの世界についてお話します!

ベリルの特徴

モルガナイト

もともと「ベリル」という名前はインドに由来しています。

サンスクリット語でクリソベリルという宝石の古称である「veruliyam」から派生し、後にギリシャ語の「beryllos」が発展したものといわれています。

ベリルはその華麗な色彩だけでなく、輝きにも定評のある宝石です。

モース硬度は7.5〜8と高く、宝飾品に最適な素材なんです。

典型的な六角形のベリルの結晶は、表面に縦縞模様があり、主に南米や中央・西アフリカの宝石用鉱床で発見されます。

あとはマダガスカル、ロシア、ウクライナ、アメリカでも産出されています。

ベリルは宝石のカット職人の熟練した技術によってさまざまな形状に加工されますが、特に長方形や正方形のステップカットが人気です。

カラフルで透明感のある美しさを最大限に引き出すためには、広く光を取り込めるカットが最適ですね。

色彩豊かなベリルの世界

想像を絶するほどの鮮やかなグリーンを持つエメラルド

空の水色から海の深い青色まで、さまざまな色で輝くアクアマリン

やわらかい印象のピンクカラーが世界中の女性を魅了するモルガナイト

これらの異なる色合いを持つ宝石がひとつの宝石科に属しているという事実を、どれだけの人が知っているでしょうか?

アクアマリン、エメラルド、モルガナイトはすべてベリルの仲間たちなんです。

ゴールデンベリル、黄緑色のヘリオドール、無色のゴーシェナイト、希少性の高いレッドベリルも同じです。

青、緑、黄、無色、ピンクなど、化学的・物理的な性質は基本的に同じで、互いに異なるのは色だけなんですよね。

では、この多様性は何に起因しているのでしょうか?

数百万年前、地球の中心で宝石にとって適切な圧力と温度の条件下で結晶が形成された時に決まります。

ベリルは「ベリリウム」つまりアルミニウム-ケイ酸塩であり、基本的には無色透明ですがその構造上、様々な異物を蓄えることができます。

それが様々な色を生み出し、無色透明な宝石を緑、黄色、ピンク、青色の宝石に変えてくれるんです。

青いベリル – アクアマリン

アクアマリン 指輪

鉄はベリルを最も美しいシーブルーに着色し、最も有名かつ人気のある宝石でもあるアクアマリンに変えます。

この宝石は持ち主を引き立てる繊細なブルーの色調で輝くだけでなく、わずかなグリーンの輝きも特徴として持っています。

アクアマリンは多くのデザイナーに愛されている石で、均一な色合い、効果をほとんど損なわないインクルージョン、優れた硬度、素晴らしい輝きなど、一連の優れた品質で宝石としての存在を際立たせています。

緑色のベリル – エメラルド

エメラルド トップ

中でもエメラルドは、アクアマリンと密接な関係にあります。

ベリルの中で最も価値のあるこの宝石は、クロムやバナジウムによって、想像できる限り最も美しく、強く、輝く緑色、すなわちエメラルドグリーンを与えられているんです。

小さな結晶のインクルージョン、クラックや亀裂は、この貴重な宝石では単に許容されるだけでなく、実際にその特徴としてすらみなされているんです。

愛好家たちは、これらをエメラルドの庭(jardin)と呼び、親しみを込めて呼んでいるほどです。

ピンクのベリル – モルガナイト

モルガナイト

ベリルはマンガンが含まれると、まったく異なる色を発揮します。

エメラルド、アクアマリンに次ぐベリルの代表格であるモルガナイトは、マンガンによって女性的なピンク色に変化します。

以前は「ピンクベリル」という名前で知られていました。

モルガナイトと呼ばれるようになったのは1911年以降で、ニューヨークの金融専門家で宝石コレクターのジョン・ピアポント・モルガンに敬意を表してそう名付けられたからです。

モルガナイトは一定以上の大きさ以上になると、優しいピンクから淡いバイオレットまで最大限にその美しさを発揮します。

黄色のベリル – ゴールデンベリル

ゴールデンベリル

微量の鉄分と、ウランを含む鉱物から発せられる色合いは、無色のベリルに多かれ少なかれ強い黄色を与えるのに十分であり、これはゴールデンベリルの典型的な色を作っている要因でもあります。

水色の同類であるアクアマリンとほぼ同じ性質を持っていて、実際、同じような鉱床で発見されることが多い宝石です。

ゴールデンベリルは、控えめなレモンイエローから暖かみのあるゴールデンカラーまで、黄色のスペクトルが魅力的な宝石です。

しかしエメラルドとは異なり、インクルージョンがほとんどないんです。

鉄とウランを含むベリルは、爽やかで刺激的な緑黄色を呈し、ヘリオドールとも呼ばれます。

この名前は、ギリシャ語のhelios(太陽)とdoron(贈り物)に由来していて、特徴ともよく合っています。

つまり、ヘリオドールは「太陽から人間への贈り物」といえるでしょう。

無色のベリル – ゴーシェナイト

時折、これらの着色物質を欠くベリルが発見されることもあります。

単に無色ベリルであり、取引では最初に発見された場所であるマサチューセッツ州のゴーシェンにちなんで、ゴーシェナイトと呼ばれることが多くなっています。

無色透明のベリルは珍しく、宝石としての需要はあまりありません。

しかし、今日のメガネの先駆けとして歴史的な重要性を持っている石であり、古代ではベリルは眼鏡の材料として使われていたんです。

このように、様々な色合いと美しい輝きを持つベリルは宝飾業界でも常に高い人気を維持し続けています。

     

コメント

  1. 匿名 より:

    ゴーシェナイトは見たことがないです。
    この中だとエメラルドだけすごく高いですよね。

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      ゴーシェナイトはジュエリーとして加工されることが少ないですね。
      もちろんジュエリーもありますが、比較的安価です。
      エメラルドは希少性もあって高くなっています。

  2. 匿名 より:

    アクアマリンって高いなと思ったらエメラルドの仲間だったのか
    昨日マツコの番組でエメラルドの特集やってましたよ

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      そうなんです!
      あのビッグ3と同じ鉱石…
      マツコさんの番組はわたしも見ました!
      ステキなエメラルドがたくさん見られて感激です。

  3. インスタ見てます より:

    アクアマリン好きです!
    モルガナイトが仲間だなんて知らなかった・・
    通りで高いわけだ笑
    エメラルドは品質のよいものはビーズにならないのでしょうか??
    三種類そろったブレスレットをつくりたい・・

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      そうなんです!
      実は3種類とも同じベリルなんです。
      エメラルドだけは特別に高価ですよね。
      アクアマリンもモルガナイトも天然石としてはかなり高い方ですけども…
      ビーズは大粒のものでなければありますよ!

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