グリーントルマリン 産地と名前の関係、特徴的な成分、カット加工の難しさについて

この記事は約4分で読めます。

ツルタです!トルマリンは、とっても個性的な色合いを持っていて、緑、赤、青、黄色のほか、無色のものや黒色のものもあります。今回はトルマリンの中でも、爽やかな風合いが魅力的なグリーントルマリンについてお話します。

グリーントルマリンこそが代表格!

グリーントルマリン

他に類を見ないほどカラーバリエーションが豊富なトルマリン。

中には、1つの原石に2色以上の色が見られることもあります。

また、色が変化するように見えるトルマリンやキャッツアイトルマリンも存在し、その希少性から非常に高く評価されています。

とはいえ、トルマリンの色としては、緑が最も古典的とされています。

宝石商にトルマリンのことを聞けば、ほとんどの場合、まずグリーンを思い浮かべるはずです。

しかし、グリーントルマリンの中にも幅広いスペクトルがあります。

非常に淡い色もあれば、光に当てないとグリーンの色味がわからないほど濃い色もあります。

細かい青葱のようなグリーントルマリンもあれば、強い黄緑色を持つオリーブグリーン、茶色がかった緑色のニュアンスを持つものあるのです。

また、ブルーグリーンからダークグリーンの色の範囲には、特に素晴らしいトルマリンがあります。

これらは、まさに最高の色と言われていて、希少価値が高いこともあって非常に人気があります。

グリーントルマリンは、女性の間で特に人気がありますが、男性でも好んで身につける人がたくさんいる宝石なんです。

名前に地名が付いても産地を示すわけではない

トルマリンを取引する時には、一見すると産地を示唆するような接頭語を付けて提供されることがあります。

例えば、濃いボトルのような緑色のボトルグリーントルマリンは「ブラジリアントルマリン」と呼ばれることがありますが、必ずしもブラジル産であることを意味するわけではないのです。

ちょっとややこしいですよね。

以前は、ボトルグリーンと呼ばれる濃い緑色のトルマリンはほとんどブラジル産で、グリーンやブルーグリーンの石はアフリカ産が一般的でした。

だから地名がトルマリンの頭に付いていたのですが、現在ではそうではありません。

それなのに、この呼称は取引に使われ続けていて、その結果、ボトルグリーントルマリンを「ブラジリアントルマリン」グリーンやブルーグリーンに近いものを「アフリカントルマリン」と呼ぶことが多くなっています。

また、専門家がよく使う言葉として「バーデライト」があります。

これはラテン語の「viridis」(緑)とギリシャ語の「lith」(石)という接尾辞からなる名前です。

こちらも一般的には「グリーントルマリン」と呼ぶのが正しいでしょう。

グリーントルマリンをエメラルドのように見せている成分はクロム

トルマリンは硼珪酸塩で、非常に複雑な構造を持っています。

その色は、特に微量の異物や微量元素によって引き起こされます。

このように複雑な構造を持つ宝石であるため、産地によってほとんど無限の品種と色が存在するのです。

そのためそれぞれの鉱床から、それぞれの種類のトルマリンが産出されるという、個性的な魅力があります。

運が良ければ、クロムトルマリンという特別なトルマリンに出会えるかもしれません。

タンザニア産のエメラルドグリーンのトルマリンは、バナジウムとクロムで着色されています。

その色は非常に美しく、世界で最も高価な宝石である高級エメラルドの色に驚くほど似ています。

宝石としてカットできるサイズが採掘されるのは稀

ピンクトルマリン 原石

トルマリンは、ほとんどが黒っぽい小さな結晶で、世界中に散らばっていますが、宝石としてカットできるほど大きく美しい結晶を産出する場所は、非常に稀です。

主なグリーントルマリンの鉱床は、ブラジル、ナミビア、ナイジェリア、モザンビーク、パキスタン、アフガニスタンにあります。

しかし、色と透明度の良いグリーントルマリンは、どの宝石鉱山でも稀少な存在です。

さらに、インクルージョンがないものであれば超希少な宝石として高値で取引されます。

グリーントルマリンはカットが難しい宝石

グリーントルマリンは、様々な方法でカットすることができますが、ほとんどのグリーントルマリンは、成長方向によって色の濃さが異なるため、カットには特別な注意が必要です。

そのため、濃い色の石は、テーブルが主軸と平行になるようにカットしなければなりません。

一方、明るい石では、色の深みを出すために、テーブル面が長手軸に対して垂直になるようにします。

そうでないと、カットした宝石が明るすぎたり、暗すぎたりしてしまうのです。

グリーントルマリンに含まれる色は、非常に目に優しく、調和がとれています。

まるで生命そのもののようにも感じられ、あらゆる面で個性的で生き生きとしていることから、根強い人気を誇る石なんです。

     

コメント

  1. しろうさぎ より:

    おはようございます。
    パワーストーンが好きなわたしにとってはトルマリンは黒い石です。
    ルビーと間違えられるとか想像できない。。

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      おはようございます!
      ブラックトルマリンはよくビーズになっていますね。
      ピンクトルマリン、とても綺麗ですよ。
      宝石としてカットされることが多いので、ブレスレットの素材としてビーズ加工されることは少ないんですけどね。

  2. 匿名 より:

    トルマリンは色が多すぎてどれがどれだかわかりません。あとはトパーズとか。

    • ツルタレナ@デザイン担当ツルタレナ@デザイン担当 より:

      色だけだと見分けるのは難しいですね。
      トパーズもブルーからピンク、ブラウンもあれば無色透明もあってカラーバリエーションが豊富ですね。

タイトルとURLをコピーしました