ツルタです!今回は、宝石大国ブラジルを支えるミナスジェライス州の山々や採掘されている鉱石に着目してみました。
豊富な鉱物資源
ミナス・ジェライス州には、サンフランシスコ川、パラナ川、ドーセ川など、ブラジルで最も長い河川があり、フルナスをはじめとする多くの水力発電所を有しています。
ブラジルの最高峰のいくつかは、ミナス州と隣国のサンパウロやリオデジャネイロとの境界を示す、マンティケイラ山地やセルヴォ山地などの州南部の山脈に存在しています。
また、エスピリト・サント州との州境には、標高2890mのブラジル第3の高峰ピコ・ダ・バンデイラがそびえたっているのです。
さらに鉄の埋蔵量も多く、金や宝石も豊富で、エメラルド、トパーズ、アクアマリンなどの鉱山があります。
この地で採れるエメラルドはコロンビア産の最高級品に匹敵し、青緑色をしたものが多くなっています。
ミナスジェライス州の地域ごとの特徴
州内の各地域は、地理的、文化的にある特徴を持っています。
州の中央部から東部にかけては、丘陵地や岩場が多く、山にはほとんど植物がありません。
ラゴア・サンタとセテ・ラゴアスの周辺には、洞窟や湖を持つ典型的なカルスト地形が見られます。
一部の山はほとんど鉄鉱石で、そのため大規模な採掘が行われていますが、これは環境を犠牲にしている部分もあります。
そのため、近年の環境政策の進歩により、採掘は制限されるようになりました。
ベロオリゾンテの東約200kmには、州第2の都市圏であるヴァーレ・ド・アソ(鉄鋼地帯)があり、ドーセ川とその支流に沿って鉄鋼加工企業があります。
ヴァーレ・ド・アソの最大の都市は、イパチンガ、コロネル・ファブリシアーノ、ティモテオです。
採掘が制限された現在、木材や木炭、牧畜用の土地を確保するために、広大な森林が切り開かれています。
このような内陸の丘陵地帯に元々あった森林は、非常に断片化されています。
ミナス・ジェライス州南部
丘陵地帯で緑が多く、コーヒーと牛乳の生産が盛んです。
この地域は州の他の地域よりも著しく冷涼で、冬には氷点下まで気温が下がる場所もあるほど。
また、ポソス・デ・カルダス市、ランバリ市、サン・ロウレンソ市、カクサンブ市などのミネラルウォーター・リゾートが有名です。
ヴァルジーニャ市やポウソ・アレグレ市には多くの産業が立地しています。
州南東部のゾナ・ダ・マタ(森林地帯)は20世紀半ばまで最も豊かな地域だったのですが、現在も最大の都市ジュイス・デ・フォーラは重要な産業、文化、教育の中心地で、ミナスジェライス州第4の都市でもあります。
しかし、ゾナ・ダ・マタでの日々の暮らしは、マンフアス・アレム・パライバ、ヴィソサ、レオポルディナ、カタグアス、ムリアエ、ウバ、アストルフォ・デュトラなどの小都市群に代表されるように、より充実しているのです。
これらの都市を合わせると、主に農業、繊維、鉱物をベースとした経済的な存在感があります。
ミナスジェライス州の西部
その地理的形状から「ミナスの三角地帯」とも呼ばれ、セラードと呼ばれる特殊なサバンナ地帯で構成されています。
この地域には当初、大規模な牛肉牧場があり、現在でも地域の経済にとって重要な役割を果たしています。
1990年代に入ると、大豆やトウモロコシの大規模な農場が増え、農地として利用されるようになりました。
また、セラードはブラジルの主要なコーヒー生産地の一つでもあり、主な都市は、ウベルランディア、ウベルバ、パトス・デ・ミナス、アラグアリです。
ミナスジェライス州北部
ノルデステ州の乾燥地帯であるセルタンに属し、頻繁に干ばつに見舞われます。
サンフランシスコ川は、定期的に雨が降る州中央部の流域から水を運んで北部を横断していて、近年のプロジェクトではサンフランシスコ川の水を農業に利用しているのです。
ディアマンティーナを中心とするこの地域のダイヤモンド鉱山は鉱夫を惹きつけたものの、現在は枯渇し、残された住民は特にジェキティンホナ川の谷間であまり良くない環境の中で暮らしているのです。
しかし、この地域は高品質のカシャッサ(蒸留酒)の生産地として有名です。
特にサリナスは、このアルコール飲料を大量に輸出しているほど。
主な都市は、モンテス・クラロス、テオフィロ・オトニ、ピラポーラ、ジャナウバです。
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天然石好きが高じてstoriaという石屋さんにお勤めすることになった関西人。主に仕入れとデザインを担当していますが、最近は写真撮影も勉強中。これまでに買付にいった国はブラジル、中国、タイなど。特技はどこでも眠れること。
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